予習ペンギンの部屋

この電車に乗るのか
発車間際騒ぎ出す
行き方調べて来い
ノーフューチャー
ジジババの遠足

乗ったら乗ったでおしゃべりに夢中
案の定降りる駅の手前で
ここで降りるのか心配なって
めちゃパニック

マジで
予習しない予習しない
予習しない予習しない 直前で
予習しない予習しない
予習しない予習しない 焦るでしょ?

予習しろ予習しろ予習しろ毎回
予習しろ予習しろ人に任せるな
予習しろ予習しろ予習しろ毎回
予習しろ予習しろなんとなくで電車乗んな

そもそも全員揃ってから乗れ
はぐれちまうぞ
ドアの狭間に立って
遅れた仲間を間に合わせる

乗れたら満足電車に揺られて何駅過ぎても
(お地蔵)
急にハッとしたけど今どこにいるか
(わかってない)
隣の人に尋ね教えてもらった
お礼として
ペンギンのパン

あげる
いらねえいらねえ
いらねえいらねえ いつ食えと?
いらねえいらねえ
いらねえいらねえ 有り難くはねぇ

いらねえいらねえいらねえペンギン
いらねえいらねえパン屋さんで買ったやつ
いらねえいらねえいらねえペンギン
いらねえいらねえ良い事した顔すんな

ハンドメイドのペンギン
顔もちゃんとペインティング
Written in チョコのペンシル
身体もある全身

ペンギンのパンもらっちゃった人
バッグもなにも持ってきてない
右手にiPhone左手には
ペンギンのパン

ほんとにさぁマジ
いらねえいらねえいらねえペンギン
いらねえいらねえもっと他にあるだろ
いらねえいらねえいらねえペンギン
いらねえいらねえいらねえいらねえ

そもそも予習をしとけばペンギンの
パンなんかあげずに降りれたのに
でもそれなのに学ばず
次電車乗る時
予習をして来ずパニクるんだろう

 


 

ジャンルで言うと最初はディープハウスのつもりで作りました。

Mestoとかのフューチャーハウスや他のディープハウスを聴いていた時にそういうの作りたいって思ってて、
更にそこらへんのジャンルにうまく歌を融合させてたK-POPに刺激を受けその流れに乗りたくて作りました。
しかもちょうど公園少女ってグループがデビューしてそのデビュー曲がこれまた良いディープハウスで、
更に作る意欲が増しました。

いざ作ったらポップなフューチャーハウスみたいになってこれはこれで気に入ってます。
サビのところのベースに5度で高いベースを足してるのでこれが結構ポップな要因になったのですが、
これをなくしてインストで聴いたら恐らくディープ寄りになる。

 

Bメロ(乗ったら乗ったで〜から)の「フェッ、フェッフェッフェッ」みたいな音の、
フィルターの開き具合(音がの立ち上がりみたいな感じに思ってくれれば)がいい塩梅になるようめっちゃ調整した。

あとこの曲のトラックに関しては全体的にうまくまとまったと思う。コード進行ともハマった。
でも今聴くと音数多いな!笑
音数少ないのがかっこいいと思ってる時期なので、そう、思いマァス!

そしてサビのコーラス録りにめっちゃ苦労しました。
裏声を重ねたかったのですがムズかった。

 

コンセプト

これは実話。特に後半のペンギンのパンの件はマジで忠実。
この題材も早く曲にしたかったんだけど、どうまとめるかってのと、
ペンギンのパンだけのエピソードだと説明的になっちゃうから
遠足ジジババエピソードと合わせることで「予習をしない」というコンセプトになりました。

まず前半。
電車に乗る直前に博打同然で電車に乗ろうとして「これ乗っていいのー!?!?!?」って
やりとりをドアの狭間でやって遅延行為をはたらくジジィとババァや、
降りる駅がわからず直前で大焦りするジジィとババァ
そして乗り遅れそうな仲間を間に合わせるために自分の身体をドアに挟んで再度ドアを開かせるジジィとババァ。

これはジジィとババァの遠足に遭遇すると高確率でこの状況を見るよね。
おでかけジジィババァ。

遠足は団体行動だから、仲間を思って余計に張り切っちゃうんだよね。
ワイはもう楽しいと思える身体になってしまったからいいけど、他の人から見るとクソムカつくよね笑

 

そして後半、ペンギンのパン。

ワイが電車の3人がけの席に座ってて、その向かいの席に
演歌歌手のジェロをバスケ選手みたいなガタイにした感じの外国の方とババァが座ってた。

とある駅に着いた時に、ぼーっとしてたババァが急にハッとしてキョロキョロし出して、
隣の巨大ジェロに「いま何駅ですか?」ってもろ日本語で聞いて、
幸い巨大ジェロは日本在住でその路線に慣れてる人だったっぽく
「○○駅デス笑」ってスッと教えてあげた。

そこがババァの降りる駅だったっぽく、巨大ジェロに礼を言い慌てながら降りていった…

と思ったらババァが何か良いこと思いついたようにニコッと巨大ジェロの方へ振り返り
手提げバッグからビニールに包まれたペンギンの形をしたパンを取り出し、
勝手にテンション上がりながら巨大ジェロに「ありがとっ、食べてっ」的なことを言って降りていった。

おそらくババァん家の近所にある町のパン屋さんで買ったであろうめっちゃ手作りのパン。
リアルペンギンじゃなくて丸みのあるアニメペンギンの形に形成したパンに
チョコペンで顔とお腹の線とかを描き、くちばしかどっかのパーツに創作パン御用達の
赤いゼリーみたいなやつ(今調べたらドレンチェリーというらしい)を使ってた。

戸惑いながら100%いらねぇペンギンのパンを受け取った巨大ジェロは電車に一人残され、
めっちゃ気まずすぎる空気が流れたので、ワイはその一連の流れを見てない風に装った。

巨大ジェロは外国スタイルなのか、ポケットに最小限のものだけ入れて外出するタイプだったようで、
ペンギンのパンを入れるバッグを持ってなかった。
なのでペンギンのパンを手で持つしかなく、めっちゃ途方に暮れていた。

そんで次とかの駅でワイも巨大ジェロも降りて、その後のペンギンのパンの動向を見届けようとしたけど、
あんま食いたくないだろうし持ってても恥ずかしいペンギンのパンを見つめ
途方に暮れている巨大ジェロを見てるのが辛すぎて逃げた。

あのペンギンのパンはどうなったのだろう。
仕方なく食べたのか、捨てたのか、今となっては巨大ジェロにしかわからない。